つれづれなるままに... 2004年12月

デジカメが壊れた

2004年12月02日 (THU) 22:57:25

2002年の正月に買ったデジカメが壊れた。物理的にズームレンズが壊れた。電源をオフすると引っ込むはずのレンズが引っ込まない。なんだか傾いている。妻がレンズを持ってグリグリやっていたら、レンズが取れた!! あーあ。

ものは試しと、デジカメを分解し、はめ直してみるが、上手く引っ込まない。ピントも合わない。あーぁ、もう駄目です。3年も使ったマイナー大型デジカメ、修理するくらいなら新しい小型のデジカメを買います。いや、買いたいなぁ。

でも、今度のボーナスは下がると宣告を受けたばかりだしなぁ。うーむ。早く、年末ジャンボの当たりくじを買わなくては。

緊急事態

2004年12月04日 (SAT) 00:33:15

高熱の続いていた次男が、川崎病らしいとの診察で、今夜から緊急入院。24時間付き添いが必要と言われ、今夜は妻が病院にお泊まり。

長男は自分のことがそれなりにできるが、三男は風呂上がりから寝付くまで泣きっぱなし。三男も24時間付き添いが必要なんだよねぇ。

次男は2週間近く入院が必要らしい、家族みんなで頑張らねば。

祝 退院

2004年12月14日 (TUE) 21:09:13

今日の午後、次男が退院した。本人は随分前から熱も下がりのんきにしていたのだが、親の方が疲れてきていたので助かった。ただ、薬は暫く飲み続けるし、定期的に検査にも行く必要がある。家でも安静にとは言われているが、どうなる事やら。

このまま、後遺症が出ることなく成長して欲しいなぁ。

池澤夏樹「夏の朝の成層圏」

2004年12月16日 (THU) 00:02:22

入院付き添いの間、沢山本を読むことができた。それくらいしかできることが無かったんだけど。

デビュー作だそうだ。取材中の船から転落、遭難した男が無人島で生活を始める。ヤシの木の登り方をおぼえ、食べられる貝を見つけていく、そうこうするうちに無人島での生活に慣れていく。隣の島に移った男は、そこで一人で過ごすために島に来た映画スターと会う。男と映画スターは、つかず離れずの生活を続けるが、とうとう映画スターはアメリカへ戻ることに、その時男は...。

孤独なのに悲壮感がない。あるがままを受け入れ生きていく男。脱文明。なんだか透明感があって良かったです。終盤でてくる内臓の話は、必要だったのかなぁ。なんだか良くわからなかったなぁ。男は日本人なんだけど、映画スターと英語で難しい話をしています。こんなレベルの話が英語でできるなんてすごいなぁと、変なところで感心。

谷川俊太郎「ひとり暮らし」

2004年12月16日 (THU) 00:03:08

2000年前後のエッセイや日記の寄せ集め。自分はひとり暮らしで隣に息子夫婦と孫が住んでいるとか書いてあるけど、佐野洋子と結婚してなかったっけ?うーん、離婚したのかな?

結婚式は二人の将来について心配してしまうけど、葬式は未来を考えなくて良いから気楽だ、みたいなことが書いてあって、なんだか納得。未来は必ずしも明るいモノではないからねぇ。

恩田陸「puzzle」

2004年12月16日 (THU) 00:05:08

初めての恩田陸。女性なんだね。

廃墟の島で見つかった、不思議な死体達。事故か他殺か。謎いっぱい。短めの話の割りに盛り沢山。でも、読んでいて「ん?」と思うところはあるし(つまりはネタばれ)、最後のオチも何だかなぁ。ちょっとなぁ。

読みやすい話だったので、他の作品も読んでみよう。

恩田陸「ドミノ」

2004年12月16日 (THU) 00:07:11

パニックコメディだそうです。27人と1匹が重要人物、つまりは主人公。保険会社の面々、子役のオーディションを受ける親子、ミステリ同好会の大学生、映画監督とそのペット、俳句仲間、過激派、暴走族のピザ屋、軟派な実業家などなど。この大勢の人達が、様々な理由で東京駅を中心にバタバタする数時間のお話し。

東京駅なぁ、通過するだけだから、状況がよくわからなかったなぁ。馴染みの場所であれば、より臨場感がわくんだろうなぁ。主人公が大勢ってのは、面白い試みだし、結構うまく書けている。入り乱れているところが、よりスピード感をだして、グイグイ読ませることにもなるんだな。面白かったけど、まぁ、それだけかな。続編が書けそうな終わり方だけど、うーんどうかな。続編がでても読まないかな。

高村薫「神の火」

2004年12月16日 (THU) 00:11:47

上下2巻。原稿用紙1400枚の大作。長かったねぇ。上巻半分くらいで一回だらけちゃったけど。結局は、良かったです。面白かったです。

ここで言う「神の火」とは「原子力」のこと。原発技術者の主人公は、ソ連のスパイだった。スパイから足を洗い2年が過ぎた頃、彼をスパイに仕立て上げた師匠と再会。アッという間に謀略の世界に戻される。KGB・CIA・北朝鮮・日本の公安などを相手に、巧みな駆け引きを行うスパイの師匠。その師匠の手の中で踊らされている事がわかっていても、逆らえない主人公。その師匠を恨み続けている主人公の幼なじみ。ウーム。あらすじなんて書けない。

やっぱり、男の世界なんだよな。で、この人の作品には一人純粋な男が出てくるんだよな。その純粋な男のために、世界の芥溜めを泳いできたような裏の顔を持つ男が動いてしまうんだよな。自分の身を守ることをも忘れ、純粋な男を救おうとして報われないんだよな大抵。

原発にどんなセキュリティを施しても、ミサイルを落とされたらその国は終わる。そのことに気が付かない振りをして原発を作り続ける国。あー、そうか、ミサイルを落とされないために、小泉はシッポ振ってるのか。そうかそうか、そうまでして原発作りたいか。だったら、千切れるまでシッポ振れば。

小林光恵「12人の不安な患者たち」

2004年12月16日 (THU) 22:26:31

漫画「おたんこナース」の原作者ですね。小説を読むのは初めて。やっぱりこれも病院を舞台にした連作集。病院で病院関連の本を読むのも良いかなと思い、読んでみました。

さまざまな症状で入院している患者12人と、それに絡むベテラン看護婦や病院スタッフの物語。どれもユーモアがあり、それなりに面白い。ただね、看護師さんのいるところで読むとね「でも、大変だよなぁ」と思うばかり。お世話になりました。看護師さん。

表紙カバーの絵は、やっぱり佐々木倫子さんでした。

奥田英朗「最悪」

2004年12月17日 (FRI) 22:40:33

650ページもある文庫本。長いんだけど、飽きさせない。さすがだねぇ。

小さな町工場社長の川谷、パチンコと恐喝を日々の稼ぎとしてプラプラしている和也、つまらない日々を送っている銀行員のみどり。それぞれが、小さなつまずきから小さな不幸を呼び、雪だるま式に不幸のどん底に落ちていく。みどりの勤める銀行に、川谷が融資の相談に来ているところへ、和也もあらわれた所から事態は真っ逆さまに転落していく。

犯罪小説なんだけど、終わってみれば収まるべき所に収まったような感じ。馳星周とは違い、救いがある。面白かったです。

浅倉卓弥「四日間の奇蹟」

2004年12月23日 (THU) 20:44:31

第1回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。なんだけど、ミステリーと言うのは、ちょっと違う気がする。ファンタジーです。普段、あまり読まない類のジャンルだけど、面白かったです。さすが大賞。

知的障害の少女と手の怪我によりピアニストになれなかった男が、山奥の施設でヘリコプター事故に巻き込まれた。少女を助けた看護婦におこった四日間の奇蹟。この施設ってのが、弱者のユートピアみたいなところで、現実の世界にあるかなぁ、この施設の存在自体がファンタジーだよなぁ。それはさておき、看護婦に起こった奇跡は、もうファンタジーとしか言いようがない。理屈をこえている。まぁ小説だから何でも良いんだけど。ちょっとなぁ、感動させようとしすぎてないかなぁ。音楽と医学の専門的なことを長々と書いているところもちょっとなぁ。まぁ、でも良かったです。

年末準備

2004年12月23日 (THU) 20:44:54

次男の入院騒動や妻の仕事などもあり、例年以上に慌ただしい師走。タイヤ交換は、少し前にすませた。年賀状は、インクジェット用はがきを買っただけ。宝くじは買えなかった。デジカメは、買った。子ども達のクリスマスプレゼントも準備した。温泉には行く暇がなかったなぁ。

サンタがうちにやってきた

2004年12月25日 (SAT) 21:01:21

我が家の三兄弟に、サンタがプレゼントを置いていった。次男は夜中に枕元でガサガサいうプレゼントに気が付き暫くの間おきていたそうだし、長男は6時前から目を覚まし布団からでれるのを今かいまかと待っていたそうだ。で、7時には私も起こされて、みんなで寝不足。はしゃぐ長男・次男の音で三男も目を覚ましてしまう。

長男へのプレゼントは、EK JAPAN社の「ロボットアーム」。対象年齢14歳以上だが、組み立てキットなので私が組み立てれば楽しく遊べるでしょう。次男へのプレゼントはHABA社のRAUPENGOLF。要は「ゲートボール・セット」だね。三男へのプレゼントは、Remo社のKid's Floor Tom。つまりは、「太鼓」です。直径30cm近い大きさで結構うるさいです。

朝飯も食わずに「ロボットアーム」の組み立てを行う。キットだし、子ども向けなので組み立てやすい。それでも、5個のモータで5つの関節を動かせる本格派。質も高いです。2時間ほどで組み立てて、長男に操作させる。ブロックを掴んだり、花はじきを右の皿から左の皿に移してみたり、すっかり虜。次男も時々貸してもらって、うれしそう。まだ、次男は目的もなく、動かすだけだけどね。「ロボットアーム」が楽しそうな父と長男を見て、妻はちょっと不満そう。男の遊びだからね。

次男のゲートボールは、ちゃんとやれば結構楽しそう。でも、屋外でやるべきだな。三男は、わけもわからず、たまに太鼓を叩いて喜んでます。寝不足の男共は、一通り遊んだあと昼寝をしました。

Web Browser

2004年12月25日 (SAT) 21:18:01

話題の「Firefox 日本語版」なんだけど、MacではOS X用なんだよね。普段使っているOS 9.2では動かない。OS 10.2のiMacで少し使ってみたけど、立ち上がりが遅いのなんのって。お話しになりません。使ってられません。

iCabは、OS Xでも9.2でも、早いんだよねぇ。でも、先日久しぶりに正規ユーザ向けにプレリリースされた3.0 BetaをOS 9.2で使ってみたら、CGIが全く動かない。この「つれづれなるままに...」のページも表示されない。Font設定も変わったみたいだし、なんだかつかえねー。iCabに未来はあるのだろうか?

遠藤ケイ「遠藤ケイのキジ撃ち日記」

2004年12月26日 (SUN) 22:30:42

1992年4月から1993年3月までの日記。「キジ撃ち」とは野糞のこと。自然のなかであるがままで生きる遠藤家の厠小屋が台風で倒れた。それ以降、遠藤家では便所無し。家族も客も、もよおしてきたら、外でいたす。朝の5時とか6時になると目を覚まし、まずはキジ撃ち。そこから始まる日記。

やっぱり、ワイルドだ。でも、そんな彼にも妻がいて子どもがいる。日記の時点では、長男は中学卒業後カナダに留学中、娘は別居して東京の高校へ進学となっているが、妻はワイルドな生活にどっぷり浸かっている。キジ撃ちをし、離れのドラム缶風呂へ家から素っ裸で走る。肝っ玉母さんだなぁ。

遠藤のような生活に憧れはするが、そこまでだな。こんなワイルドな生活できません。世間のナチュラリストやアウトドアライフを鼻で笑ってますが、その資格が彼にはあります。凄いです。

村上春樹「雨天炎天」

2004年12月31日 (FRI) 22:06:48

ギリシャとトルコの紀行文。ギリシャでは女人禁制のギリシャ正教の聖地アトスを旅し、トルコでは兵隊に脅かされながら車で1周。

ギリシャもトルコも、オレには馴染みも興味もないからなぁ。読んでもあんまりおもしろくありませんでした。なぜ、ギリシャとトルコなんだろう?

高見広晴「バトル・ロワイアル」

2004年12月31日 (FRI) 22:07:37

何かと話題の問題作。オレは映画も見ていない。いやー、凄いね。良くできています。面白かったです。

あえて書くと必要もないと思うが、中学3年生の1クラス42人が孤島にて、一人しか生き残れないバトル・ロイヤル(何で作品名では、ロワイヤルなんだ?)をさせられるもの。日本でどうやるんだろうと思っていたら、架空の共和国なんだね、作品では。

このクラスには、スーパーマンが多すぎだよ。だからこそ、殺し合いも盛り上がるんだろうけど。中学生(この年齢設定は、なかなか微妙で良い)で、このスーパーマン振りは無理ではなかろうか。相馬光子とか桐山和雄とか、イケイケ組の背景なんかもちゃんと書かれていて、良くできているなぁ。この本は、万人向けでないと思うし、年齢制限はした方が良いと思う。その上であれば、凄く良くできた作品だと思う。

映画は、どうなんだろう。2時間足らずで、この話がどこまで盛り込めるのだろう。でも、キャストは、なかなか良いかも。レンタルされているかなぁ。「バトル・ロワイヤルII」もあるんだよねぇ、どうしようかなぁ。

バトル・ロイヤルというと、稲見一良「ソー・ザップ! 」とか、リー・ジェイムズ「サバイバル・ゲーム 」もお薦め。誰か(何か)の為に戦うってのはヒロイズムが入るけど、自分が生き残るために戦うってのは単純で素直な気がする。

2004年に読んだ本

2004年12月31日 (FRI) 22:28:55

今年は、図書館にまめに通い本を切らさないようにしたし、次男の入院付き添い中に時間があったので、かなりの本が読めた。ここに感想を書いたものだけで74冊。

その中で一番というと、うーむ、吉川良太郎「ペロー・ザ・キャット全仕事」かな。新規開拓ジャンルのせいもあるけど、新鮮でした。次が、瀬名秀明「あしたのロボット」かな。ありゃ、これもSFだ。奥田英朗「邪魔」とか、高見広晴「バトル・ロワイアル」も、良かったね。

しっかり書かれていれば長編は面白いんだけど、読みっぱなしになれる時間がなかなか取れないのが困りもんだね。さてさて、来年はどんな本が読めるかな。


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