つれづれなるままに... 2005年11月

不調だ
2005年11月03日 (THU) 21:01:40

休みになると天気の悪い新潟。今日も、雨。

ここ数日、三男が風邪っぽくて、夜泣きが激しい。その影響で、オレも寝不足。寝不足の影響か、オレの体調も今ひとつ。参ったなぁ。

禁コーヒー
2005年11月05日 (SAT) 22:01:08

体調不良の延長で、口の中が荒れていて痛い。そこで、今日はコーヒーを飲むのを控えてみる。意識して決めないと、何だかんだと理由を作ってコーヒーを飲んでしまうからね。コーヒーは好きだけど、オレの体にあっている飲み物とは思っていない。でも、飲みたくなってしまう。中毒だなぁ。

日曜日の朝はパン食と決まっているので、明日の朝はコーヒーが必要だ。

森博嗣「すべてがEになる」
2005年11月06日 (SUN) 22:03:07

1998年に自身のホームページに公開した近況報告を纏めたもの。この形式(横書き、注釈多数)を読むのにも慣れてきました。相変わらず、面白かったです。

作家としての時給は10万円ほどだって、速筆だからだろうけど凄いなぁ。午前中は機嫌が悪いとか言って、午前中に書いた文章(勤務中に暇を見つけて書いているようだ)は毒舌入っていて、これはこれで面白い。

河合隼雄・よしもとばなな「なるほどの対談」
2005年11月06日 (SUN) 22:03:39

河合隼雄って知らなかったんだけど、文化庁長官だって、もともとは心理療法家らしい。そんな人とよしもとばななの対談集。なんか二人とも話が合い過ぎちゃって、何を話していても同じ方向で「そう、そう」ってな感じであまり面白くない。話が広がらないと言うか、二人の世界ができあがっちゃってると言うか。これは、河合隼雄の心理療法家たる職業病で、相手の話に会わせすぎているのか思うほど。もともと、よしもとばななは自分の人生は大変だと特別意識をもっている人だからね、誰しも世間的なつき合いは大変だと思うし得意な人は少ないと思う。世間の人は分かってくれないと言うのは、要は子どもが大人は分かってくれないと言うのの延長では無いだろうか。

癒しとリラックスは違うと言うことを二人で力説しています。癒しにはちょっとマイナスな面もあって、世間で癒しと言われているのはリラックスだそうです。それも本当にリラックスすると大変な事になるから、適当なリラックスでみんなやめるんだそうだ。この辺は言葉の定義に関する事かもしれないが、ばななは作品をリラックスの癒しと見られたくないって、まぁそうかもな。単純なリラックスじゃないな、ばななの作品は。

やっぱり、よしもとばななはエッセイでも対談でもなく、小説が一番だな。

沢木耕太郎「イルカと墜落」
2005年11月06日 (SUN) 22:04:06

NHKの取材旅行で行ったブラジルでの話。ブラジルで文明とまだ接触していないインディオを救うための国立インディオ基金(FUNAI)で尽力しているシドニー・ポステロへインタビューする1回目のブラジル行き。ここで見た、アマゾン河のイルカの話などが前半。後半は不吉な予感を覚えながらもあの9.11当日ブラジルに出発し、苦労したあげく乗っていた飛行機が墜落する話。NHKの番組は未完成のまま終わっている。結局、どうなったんだろう。飛行機墜落なんてアクシデントではあるが、いつもの淡々とした文章が心地よい。安心の一冊だね。

ポステロのインタビューで、インディオとのコンタクトの難しさのなかでキリスト教は、神の名のもとに多くのインディオを殺し、時には絶滅させもした。それが「神の意志」だったのだ。だから私はキリスト教の布教に反対している。と言うのがある。武力のある多数派が、無力な少数派を殺してしまう。結局、世界的にキリスト教が広まり、力のある先進国がキリスト教を支持しているため、これらの殺戮は問題とされない。弱小日本は、靖国だ侵略だ従軍慰安婦だとやり玉に挙がる。浅原の事件だって、オウムが多数派だったら、何十年かすると無かったことになっていたかも。民主主義だって、多数派が強いって事だからなぁ。数が正義になるって事かな。

文化祭
2005年11月06日 (SUN) 22:29:47

今日は長男の小学校の文化祭。長男はいつもより少し遅い8時過ぎに、近所の子ども達と集団登校する。10時頃には教室を解散となるが、親が引き取る必要があるとのことで、10時過ぎに残りの家族4人も学校へ行く。長男を引き取り家族5人で長男の作品を見る。工作と絵が一つずつ。まあまあ人並み。幼稚園の時は独創的すぎて「なんだこれ」だったのが進歩したのかな。それとも、つまらなくなったのかな。軽く学校内を一回りするが、調子が悪いのか三男がグズリ気味で抱っこしっぱなし。途中で切り上げて、イベントのある体育館に向かう。ここで、綿アメを食券と引き替えようとするが順番待ちとなっていて、当分貰えそうにない。長男・次男はイベントの輪投げやフリースローなどをして過ごす。昼食も近くなり、三男は飽きてきたので、妻と三男は一足先に帰宅する。結局、綿アメが手に入ったのは、注文してから1時間半後でした。綿アメを食べて帰宅する。綿アメの機械が1台ってのは失敗でしょう。来年は何となるのでしょうか。

こんなんでも、長男は文化祭を楽しんだようだ。もっと大きくなると、親と行動なんかしないでお友だちと楽しく過ごすみたいだけどね。学校でおやつを手に入れて友達と食べながら遊ぶなんて、小学生には楽しいでしょう。

オレは、疲れたなぁ。まだ1回目なんだよなぁ。あと11回あるって妻が行ってたなぁ。うーむ。

丸山健二「安曇野の白い庭」
2005年11月09日 (WED) 21:24:19

作家・丸山健二が、執筆の合間に庭作りを始めた。ガーデニング等という弱っちいものでなく、木を植えてみたかと思えば、気に入らないと言っては切り倒したり。そんな彼が、家を建て替え、それにあわせて庭を造り直した。白い花を基調にしたので、白い庭だ。

なんだかもう、これでもか、これでもかと独断と偏見で押してくるので疲れる。いったい何様かと思うが、自宅の庭をどの様に変えたって良いよな。どこからも、文句は出まい。飽きるまで、頑張ってください。オレは、もういい。

あさのあつこ「バッテリー」
2005年11月13日 (SUN) 21:43:34

児童書らしいんだけど、大人が読んでも面白いと評判の本。確かに面白かったです。対象は、何年生なんだろう?

天才ピッチャーが主人公の男の子。中学入学前の春休みに引っ越してきた田舎町で、自分にピッタリのキャッチャーを見つける。野球の話としてはこれくらいなので、野球小説ではない。結局、「大人は分かってくれない」ってところが、児童書と言われるところなのかな。主人公が野球に対して凄くストイックなんだな、そんな小学生いるか?っていうような。ちょっとスーパーマン過ぎるけど、だからこそ孤独感が強いんだろうな。そんな彼の前に現れた、熱いキャッチャー。いいね。少年時代に、こんなすばらしい相棒に巡り会えたら。

シリーズになっているので、買いそろえておけば、いずれ息子達が読むでしょう。どんな感想を持つかな?

サンテグジュペリ「星の王子さま」
2005年11月13日 (SUN) 21:44:07

池澤夏樹の新訳と言うことで、「星の王子さま」ファンとして読んでみました。内藤濯が訳したものを読んだのは随分前のことなので、二つを比べる事なんてできない。特に違和感もなく読むことができました。まぁ、原作が良いのだから、それなりの人が訳せば大丈夫でしょう。文庫本となり、400円で買えるのは良いことだな。岩波のは1000円くらいしたからなぁ。

いいかい、肝心なことは目では見えないんだよ。

江國香織「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」
2005年11月19日 (SAT) 21:46:12

第15回山本周五郎賞受賞作品だそうです。恋愛短編小説集。

この人の場合、なんか違和感があるんだけど、許せてしまうストーリー。今回もそんなのばっかり。まあまあかな。タイトルは、彼女が実際にアメリカで見た立て札の訳だそうです。"It's not safe or suitable to swim." 彼女はこれを人生と同じだと思ったわけだな。

まれ血
2005年11月19日 (SAT) 21:46:50

この前の献血で、オレの血液型が「希少な血液型(以下、まれ血)」と言うことが判明したそうだ。Rh 型は + なので、いたって普通の血液と思っていた36年間。いままで輸血を受けたことはないので、特別な検査を受けることもなく、知らなかったんだろうな。何が珍しいのかと言うと、Diego 式で Di(b-) なんだそうだ。日本人の大半が Di(b+) で、Di(b-) の頻度は約0.2%だって。0.2%だったら、500人に1人くらいか。そんなに珍しくもない気がする。しかし、まれ血と言うことで、献血者登録を勧められました。折角なので、登録しようと思います。同じ血液型の仲間のために、献血しようじゃないか。

献血手帳の新しいのが送られてきました。片隅に「まれな血液型 Diego 型 Di(b-)」と手書きで書いてあります。手書きってなぁ、スタンプとか無いんかい。

輸血を受けるときには、同型の血液が必要なのだそうだ。もしオレが事故った時は、お医者さんに「まれ血です」って教えてあげてね。みんな。

田口ランディ「富士山」
2005年11月27日 (SUN) 21:12:19

富士山をテーマにした短編が4つ。ノホホンとした表紙に騙された。いつもの不気味さ(暗さ、闇)のある話だった。でも、これがよしもとばななの言う癒し系なんだよな。どれも、良い感じの短編でした。どれか一つと言われたら、「青い峰」かな、「樹海」も良かったな。「青い峰」は、富士山の麓に施設のある宗教団体に所属していた男が主人公。「樹海」は、中学を卒業して離ればなれになってしまう男子3人組が、富士の樹海で一泊する話。

森博嗣「ダウン・ツ・ヘブン」
2005年11月27日 (SUN) 21:12:54

ミステリでない森作品と思い選んでみたが、これはシリーズ3作目だった。この1冊だけでも面白かったが、順番に読むべきだったかも。「ダウン・ツ・ヘブン」とは、「Down to Heaven」のこと。

「キルドレ」が何者か分からないが、主人公はキルドレの女の子・クサナギスイト。クサナギスイトは飛ぶことが生きがいの戦闘機乗りで、社内(戦争会社?)のエース。しかも、ボーイッシュ。で、上司はスーツを着こなしたできる女性。なんだかこの辺、アニメオタクの喜びそうな設定じゃないかい。エースを失いたくない会社は、彼女を実戦から離そうとする、それを断る彼女。わけありの(この辺がこの作品だけでは分からない)もと師匠との市街戦。ただ飛びたいだけの彼女と、会社の大人達の思惑。彼女の純粋なところが光る。

文章のキレが良くて、凄い。空中戦の辺りなんか、ページ真っ白だよ。短いセンテンスの羅列で。体言止めの名手・北方健三のアクション・シーンを彷彿とさせる。

1,2作も読まなくては。

綿矢りさ「インストール」
2005年11月30日 (WED) 21:00:36

「インストール」は、第38回文藝賞受賞作品だそうです。あと、短編が一つ。

不登校の女子高生が主人公。同じマンションに住む小学生の男の子と、古いパソコンを使ってエロチャットのバイトを始める。日中は留守の小学生の家に上がり込んで、エロチャットに励むわけだが、ある日不登校なのが親にばれ、しかも、男の子の親にも日中勝手に家に上がり込んでいた事がばれてしまう。そんな混乱の中、彼女は...。

文章がイキイキしている。読みやすい。だけど、その中に「おぉっ」というような表現があって驚かされる。男の子の家に上がって和室に入るとき私もそこの畳を踏ませてもらうなんて書いているんだよ。うわー。こんな表現今どきの子(17歳のデビュー作らしい)が使うか? 解説の高橋源一郎も完璧な文章という感想を書いている。うん、ストーリーがどうのとかでなくて、文章が良いんだな。心地よい文章なんだな。

エロチャットで使われている古いパソコンは、Macintosh だな。キーボードについている起動のための三角ボタンを押した。すると機械はジャーン!と言えば、Mac でしょう。きっと Power Mac だ。

読書
2005年11月30日 (WED) 21:13:29

今月はここに感想を書いた本が10冊もある。読んだねぇ。今も3冊並行して読んでいるところだし。なぜに、こんなに読んだ(読めた)のかというと、週末妻の仕事が忙しくあまり外出しないし、オレは子どものそばにいる。子どもと一緒にいるけど、天気が悪くて外遊びもできない。家に一緒にいるぶんには、それほど子どもの相手をしなくても良くて、自分の時間がとれる。家の中で自分の時間があれば、本が読めるというわけだ。

他にもっとすることがあるだろうって? うーん、そうかなぁ。


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