つれづれなるままに... 2005年10月

森博嗣「工作少年の日々」
2005年10月02日 (SUN) 21:41:08

「小説すばる」の2002年11月号から2004年4月号に連載されたエッセイを纏めたもの。ダラダラと思いつくまま書いているので、ダメな人にはダメな本だと思う。でもオレは、この人の偏った考えかとか、理系の考え方とか結構好きなので面白い。

「工作」ってのは、つまりは森博嗣の趣味なわけだけど、エッセイはさほどそれに縛れていない。思いつくままだからなぁ。まぁ、エッセイなんて、気に入った作家のものでないと読んでられないか。

この人は兼業小説家で(本職は某国立大学建築系の助教授)、文章を書くのは金と為と公言している。具体的な金額をだして、小説家は割り良い職業と書いている。マイナ(森博嗣風に書いてみた、一般的にはマイナー)なジャンルとは言え、売れている小説家だからそれだけの金額で出版社は仕事を依頼するんだろうに。万人向けの仕事じゃないぞ。この本のエッセイを10編も書けば、100万円近い原稿料になるそうだ。1編10ページくらいだから、1ページ1万円くらいと言うことだ。このエッセイの連載だけで月に10万円近い収入になるということだな。そして、本になれば売れなくても初版分の印税が入る。金額だけ見ると確かにオイシイ職業だ。

趣味のために文章を書いて稼いでいるわけだが、前に何かで読んだ森博嗣の文章に趣味にはお金と時間と場所が必要で、お金と場所はどうにかなるが、時間はいかんともしがたいとかあった。しかし、この本の「時間の使い方」には、やる気になれば時間は何とでもなる...やる気が見かけ上時間を作るといっても過言ではないと書いている。うーん、成長したな森博嗣。確かに、面白い本がやめれないとき睡眠時間を削って読んでも、それなりに日々は流れていくからなぁ。

Google AdSense はじめました
2005年10月02日 (SUN) 21:54:29

友人のHomepageに導入されたのを真似して、Google AdSenseを始めた。ここここここ。「Google AdSense」とは、Web pageに表示される広告で、その広告がクリックされたりすると、僅かながら小遣い稼ぎになるのだ。しかしながら、全くクリックされない。まぁね、オレだってわざわざこんな広告をクリックしないさ。

でもね、ご用とお急ぎでない方は、もし気になる広告があったら、クリックしてみてください。

友人一家とキャンプ
2005年10月10日 (MON) 21:18:48

息子三人を持つ友人一家とキャンプ。向こうは初のファミリーキャンプなので、手軽で管理のしっかりした「海辺の森キャンプ場」にする。子ども達にとって初めてのキャンプ場が、うす暗い汲み取り便所とかでは、ちょっとね。夫婦二組に男の子が6人。小学校2年・1年、幼稚園年長・年中・年少、そして2歳だ。

車に荷物を積んでいたら、パラッと雨が降った。天気予報では晴れ時々曇りのはずなのに。今年のキャンプは全て雨がふるのか。10時半過ぎにキャンプ場で落ち合い、まずはテント設営。うちの子はあまり人見知りしないが、向こうの子はちょっと恥ずかしそうにしている。それぞれの親が忙しそうにしているそばで、子ども達はウロウロしている。それでも、持参した弁当を食べて、トリムコースに向かう頃には既に仲良し。次男同士は手を繋いで歩いているし、長男同士は一緒に走っている。うちの三男は、一人だけ昼寝が必要なので妻が車でドライブして寝かせるために別行動をとる。5人の男の子が一つの遊具に群がっている姿は、まるで猿山のよう。その後、展望塔に登ったり、ハマグミの実が食べられる事を向こうのパパに教わり、競うように摘んでは口へ運ぶ。この頃は晴れていたので半袖一枚でいれたけど、海岸は風が強くて少し寒かったな。ドライブしてた三男は、結局殆ど寝なかったそうだ。夜泣きが心配だな。

テントサイトに戻り軽くおやつを食べたら、炭火を準備してお母さん達は夕食の調理開始、男達は虫取りをしたり、付近を散歩したりする。さすがにこの季節は日が落ちるのが早い。あっという間に暗くなる。夕食のメニューは、キャベツと豚肉の蒸し焼き、五目おこわ、ソーセージとコーンの炭火焼き、オムレツ、味噌汁等々いろいろ並ぶ。10人も居ると、作りがいがあって良いね。少人数だと、品数を増やすのは大変だからね。オヤジ達は早速ビールを飲み始める。でも、飲むのが二人なのに500缶が12本って多くないかい>パパ。食べている間は、子ども達も静かだ、10人いるとは思えない静寂が一瞬だけ広がる。楽しい食事が終わったら、準備してもらった花火をする。風が少しあるので、簡単にローソクの火が消えてしまい、ライターを持っているパパは忙しそう。火の危険をしらない三男が花火をやりたがるので、オレはその相手に忙しい。昼間の疲れもあるだろうし、大人がノンビリしたいので、母達が子ども達を早めに寝かせる。20時位だろうか。うちの子は案外早く寝たが、向こうの子は焚き火にあたりながらビールを飲んでいる親父達のところに順番に顔を出したり、おにぎりを食べたりする。初めてのテント泊は、寝付けないか。

子ども達が寝付いたら、大人の時間。親父達はビールを飲み続け、そこに母達も加わり、いろいろ話す。なんてったって、親父同士はちょっと前に十数年ぶりに再開したばかりだし、お互いの妻は初顔合わせだ。昔話から、子どもの話まで、いろいろあるさ。いつものようにカップラーメンを食べ、そろそろお開きとしたのは12時頃。結局、オレは3本、向こうのパパは6本+α飲んだのかな。ビールだけとはいえ飲み過ぎです。酔いに任せてグッスリ眠れるかと思いきや、三男は一晩中唸っているし、3時頃長男のおしっこに付き合わされるし(この時だけは、星が沢山見れた)で、落ち着かない。朝は6時過ぎに、着替えた長男の気配で目を覚まし、三男をできるだけ寝かせるために長男・次男と共にテントからでるはめになり寝不足だ。二日酔い気味だし。

お湯を沸かしインスタントコーヒーをいれる。向こうのパパも、酒が残っているようだ。ボーっとコーヒーを飲んでいたら、三男も起きてきた。もっと寝ていれば良いのに、こいつも寝不足で機嫌が悪い。炭を起こし朝食の準備。朝食は、向こうのママによるイタリアンな目玉焼き?とホットドックなど。キャンプでこんなにしっかりした朝食を食べたのは初めてでは無かろうか。元気な子ども達に催促され、再びトリムコースへ遊びに行く。三男は初参加だが、グズって歩こうとしないのでオレが肩車で運ぶ、疲れのとれない長男はダラダラ進む。元気な次男は、今日は向こうの長男と仲良くしている。二日酔いのパパはお留守番。遊具で猿のように遊んだり、砂を掘って何かの幼虫を集めたり、子ども達は元気だ。

テントサイトに戻ってきたら、昼食を食べる。朝の残りとか、レトルトカレーなど。さぁ、撤収だ。地面の湿気が多かったので、テントの裏が湿っている。これは乾かしきれなかったので、帰ってから干さなくちゃ。親が忙しそうにしていると、子ども達は勝手に遊んでいる。だけど、三男はまだ仲間に入れず、向こうのパパやママに抱っこされっぱなし。お陰で撤収がスムーズにできました。子ども達は、すっかり仲良しになり、別れがたいようだ。今年のキャンプは、これで終わりなので、何か機会を作って遊びましょう。14時頃キャンプ場を離れる。疲れた。

結局、雨は降らなかったので良かった。夜は寝ていて少し寒かった。初めての顔合わせだったが、仲良くできて良かった。今後も、家族つき合いをしていきたいものだ。今年もキャンプ道具を幾つか買ったが、まだ欲しいものがあるなぁ。テントも狭くなってきたし。

高橋源一郎「さようなら、ギャングたち」
2005年10月12日 (WED) 21:15:33

なんなんだろう。高橋源一郎のデビュー作。発表時、吉本隆明が「現在までのところポップ文学の最高の作品だと思う。」と言ったそうな。ポップ文学ですか。訳がわからんなりに、実は楽しめた。三部構成になっているんだけど、第2部はイマイチ。第1部の役所はわたしたちが死ぬ日を正確に知っていて、...自分の娘が今夜死ぬことを知った主人公が、娘と遊園地に行ったり同じベットで寝たりするあたりが、何というかジーンとくる。

村上龍「はじめての夜 二度目の夜 最後の夜」
2005年10月15日 (SAT) 21:33:18

村上龍は、さすがだな。昔は読まず嫌いだったんだけど、読み始めたら、結構凄い作家だと思います。

村上龍の分身の様な主人公は、中学時代の初恋の女性から23年振りに連絡を貰い、ハウステンボスのフレンチレストランで食事をする。それが「はじめての夜」。数ヶ月後再びそのレストランで食事をしてから、ホテルでセックス。お互い家族のある身だ。これが「二度目の夜」。三度そのレストランで食事をして、その女性からもう会わないと言われる「最後の夜」。あらすじは、結構陳腐だよね。でも、村上龍が書くと凄いんだな。各章のタイトルとしてコース料理の名前が使われ、話の中でもその料理が重要な役割をしている。こんな書き方があるというだけでも、新鮮だ。

お互い自分の子どもが中学生でありながら、自分達の中学時代を懐かしむ。そのなかで、十二歳から十五歳頃までが、男にとって、唯一、女のために生きなくて済む時期なのだ。それ以前は母親に支配され、それ以降は「いい女」に支配される。と書いている。なるほど、確かにそうかもしれない。

オレにとって中学時代って、一番つまらなかった時かもしれない。かわいかったあの子は、今頃どうしてるのだろう。

沢木耕太郎「無名」
2005年10月15日 (SAT) 21:50:16

自分の父親が脳の出血で入院した。そこから、父親という人物を振り返りながら、看病し、父親の趣味である俳句の作品を集めて句集を作る。句集の完成を待つことなく、亡くなってしまう父親。作家という奴は、なぜにここまで文章化し発表してしまうのだろう。凡人には、わかならない所だ。

プライベートなことも多く書かれているので、沢木耕太郎ファンとして興味深い本である。また、癌の手術をしこの先そう長くないであろう父を持つ我が身にとっては、考えさせられる事の多い本でもある。

次男の時間
2005年10月22日 (SAT) 21:38:46

妻が長男と三男を連れて出かけて、オレは次男と留守番になった。ここぞとばかりに次男の相手をする。次男の希望により、まずはオセロ。最近妻から教わって、オレとヤルのは初めて。ルールは分かっているようだが、そこまでだ。当然、オレの圧勝。勝てるとは思っていないだろうから、負けても嬉しそう。次は、前の公園でサッカー。ボールを蹴りあう。先日初めてアルビレックス新潟のゲームを見たし、幼稚園にアルビレックス・サッカー教室が来たりで、ボールを蹴っていればご機嫌。結構長い間、ボールを蹴っていたな。次は、家に戻って本を読んでやる。幼稚園から借りてきた「ひとまねこざる」だ。随分古い翻訳物らしく、違和感ありあり。レストランが食堂なのは許せるが、どうみてもスパゲッティが「うどん」だって。1954年が第1刷で、借りてきたのは1984年の第29刷だ、年代物ですな。次は、次男に手伝ってもらいながら、プランターの後始末など。べつに手伝いなんていらないんだけどさ、お手伝いがしたいんだって。そんなこんなで、楽しく次男と二人の時間を過ごしました。

誕生日
2005年10月23日 (SUN) 21:53:59

今日は36歳の誕生日。昨日からの雨が激しく寒い一日だったけど、家族の祝ってくれる誕生日は楽しい。

昼食は、そばの蕎麦屋に歩いて行く。週末しか開いていない穴場的な蕎麦屋で、おいしいのに安い。今日は寒いので温かい蕎麦を頂きました。温かいのは初めてでしたが、こちらもおいしかったです。そして、3時のおやつにケーキ。これまた近くのケーキ屋で、週末ちょっとの時間しか開いていない、知る人ぞ知る所で今回初購入。妻曰く、蘊蓄の多い職人の店だったそう。美味しかったけど、ケーキと言うよりも、デザートかな。ちょっとイメージが違う。引っ越しして2年半、だんだん地域に馴染んできたかな? 夕食は、妻手作りのビーフシチューとエビピラフとブロッコリーのサラダ。おいしく頂きました。ケーキはおやつに食べたので夕食後のデザートは無し、だから、子ども達はゆっくりとお代わりを楽しんでいました。

プレゼントは、V.Vに売っていたビバンダムのマグカップ。今日はこれでコーヒーを2杯飲みました。笑顔がかわいいんだけど、意外に持ちにくかったな。大切に使いたいです。

夕方、三男のグズリについて、妻とディスカッションを行いました。小さな対策をしつつ、時間が過ぎるのを待つしかないのかな、というところ。まぁ、5人もの人間が一緒に生活しているわけで、いろいろあるさ。でも、幸せな日々だな。

病欠
2005年10月26日 (WED) 21:25:50

一昨日の夕方から急に体がだるくなり、どうにもこうにもで、昨日は仕事を休んだ。家で一日寝たり起きたり。前回の病欠は2月末頃なので、8ヶ月ぶりか。

改正労働安全衛生法
2005年10月26日 (WED) 21:32:06

「月100時間を超える残業をした従業員から申し出があった場合、企業に医師の面接指導を義務づける」らしいが、そんなの申し出るかなぁ。医師に会うより、家で寝てたいよな。そんなことを義務づけるより、その従業員の上司に教育的指導が必要なんじゃない。

森博嗣「封印サイトは詩的私的手記」
2005年10月26日 (WED) 22:54:09

1999年に自身のホームページに公開した近況報告を纏めたもの。相変わらず、面白かったです。

いきなり「まえがき」に書いてあります。この本を手にした皆さんは平均的ではない。限られた人だ。「いや、自分はそんな人間ではない」と首をふっても駄目だ。もうあなたは、とことん森博嗣が好きな人か、あるいは、どうにも森博嗣だけは許せない、というアンチか、のいずれかである そうはっきり書かれると困るなぁ。はい、とことん森博嗣が好きな人です。

前にも書いたけど、彼の時間の使い方が凄い。1日の時間配分ですが、12時間は大学の仕事をします(土日も同じ)。1時間で食事、風呂、トイレ、洗面、着替え。通勤時間は往復20分。睡眠は6時間。だから、フリーな時間は、1日4時間40分ですね。このうち1時間くらいは読書かな。残りの時間で模型と小説ですね。で、執筆期間に入ると1日5時間のペースで書きますから、そのときは、睡眠時間がその分短くなります 健康なんだろうなぁ。布団にはいるとすぐに寝れるんだろうなぁ。こんな生活真似できない。

最後の空冷式ポルシェに乗っていると言うもの、羨ましいところ。昔はA級ライセンスを持っていたそうだ。AでもBでも取るのは簡単だけどね。そのころは、何に乗っていたんだろう?

皆さんも、こんな森博嗣、いかがですか。

稲見一良「男は旗」
2005年10月29日 (SAT) 20:21:31

これぞ冒険小説。最高!!冒険小説のあらゆる要素を詰め込んである。冒険小説は男にとってのファンタジーなので、どんな無茶があっても、それで良いのだ。

かつて「七つの海の白い女王」と呼ばれたシリウス号は、海に浮かぶホテルとなっていた。そのホテルも経営不振となり、大企業に売り渡されることとなる。ホテルに集まってきた個性豊かな男達(男勝りの女もいる)は船を修理し、引き渡しの朝にその船で宝探しの旅にでてしまう。襲いかかる海賊、台風、宝の地図を手に入れようとするギャング達、冒険が次から次へと目白押し。タイトルの旗ってのは、出航のとき船に掲げた海賊旗のことかな。

冷静になってみれば、スクリューを外され10年も動かなかった船をたった二人で直せるのか、燃料がそんなに簡単に手にはいるのか、船を動かしたら海上保安庁とかが騒ぐだろうとか、気になる部分は沢山あるし、誤字としか思えないのもあるし、まだまだ甘いなとか思うけど、いいんだよアマチュアのファンタジーなんだから。

もうこの人の小説は、あらかた読んじゃったかな。残念だなぁ。エッセイが何冊かあるはずだけど、早めに探さないと手に入らなくなっちゃうかも。売れないからって、簡単に絶版にするなよななぁ、出版社。

献血
2005年10月30日 (SUN) 23:18:30

久しぶりの献血。3年振りだぁ。特に成分献血を希望されなかったので、いつものように400ml。移転後はじめて利用する献血ルーム。昼過ぎに行ったんだけど、45分待ちとか言われた。結構繁盛しているんだね。待ち時間には、松本大洋の「ピンポン」を345巻流し読み。面白かったけど、才能(センス)のある者が努力したら凡人がどんなに努力しても勝てないってことだね。え?そんな読み方をしちゃダメ?

オレは一人で行ったんだけど、子連れでくる人が何人もいてビックリした。考えてみたら、無料のお菓子やジュースがあって、マンガとか読めて、駐車場の割引券までくれるんだからお得な施設だ。でも、オレは子連れで行かないな、こんなとこ。

1回目は15年前で、今回が7回目の献血になる。履歴を見ると、石川、函館、東京西、東京西、東京、新潟、新潟と色々な場所で献血をしている。住所も4回ほど替わっていて、修正だらけ。いいかげん10回を達成して、新しい献血手帳を貰うか。


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